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- 苺電波コラム 第23回 -

はっぴーはっきんぐ


いいわけ

うう、今回もまた遅れてしまいました。すみません。 このコラムのことをすっかり忘れていて、今日(18日)に なってから書きはじめているのですが、どうもキーボードののりが 悪いです。脳みそがぷりんになってます。とりあえずだらだら書いて量を かせいでみたりする…。


ぷろぐらみんぐぷろぐらみんぐやっほーやっほー♪

この数日、とあるプログラムをつくっています。お仕事な プログラミングは会社で毎日のようにしているわけですが、 こういった趣味 Only のプログラミングはここのところ無沙汰でした。

私は仕事も趣味も「プログラミング」なわけですが、やはり違いますね。 趣味なので仕様書も納期もありません。お気楽ご気楽で気分のおもむくまま 作っています。この趣味的な気分、私の場合、仕事もともすればそういう ノリになちがちだったりするので、少し注意して区別しておかなければ ならない…という話は今日の本題では無いのでパス(^^;

仕事で、給料もらいつつ、期限とか無しで、趣味なものがつくれたら とっても幸せなんでしょうけど、なかなか現実にはそういうわけには いきません(^^;

今作っているプログラムは、役に立つようなものではありません。 Windows 用の市販のゲームプログラムの UNIX + X Window System への「勝手に移植」です。あ、配布の許諾は後からとるつもりです(^^; 遊びたければ普通に売っていますので、買ってきて Windows で遊ぶことが できますし、もちろん私はそれを持っています。オールクリアもしています。 すでにあるようなものをつくってどうするの? といわれたら、 「さあ?(苦笑)」としか言えません。ではなぜそれをつくるのか?

もちろん趣味だからです(笑)

私にとってはこの作品は非常に思い入れがある作品なので、 それが自分のこれまた自分の思い入れのある UNIX + X 環境で 動くというのは、それだけで意義があることなのです。 こういった(ファンによる)「勝手に移植」というのは いろんなところで見られる現象です。ふふふ、オレが移植したんだぜい! という通じる人にだけ通じるステータスを求めているのかもしれません。


えっくす指定(謎)

X Window System は本質的にゲームを作るのには向いていません。

仮に私が何かソフトハウスを起こして何かをゲームをつくって商売するとすると、 システムの選択時に自動的却下がかかることでしょう(苦笑)。でも、そういう 不利な条件のもとで、いかに頭をひねってなんとかするか、という点、 他に(Windows という)選択肢がある中での、一見無駄な努力、そういう点が そそるんですね:D。ああ、一般的にはどうでも良いことに無駄な技術力を 注ぎこむことのなんと甘美なこと! ほんのちょびっと早くなったり、 プログラム上の無駄がこそぎおとされたり、新しい技法を発見したり、 そういうところに一喜一憂できるのです。あと、今回の場合は、 「勝手に移植」で、もとのプログラムの「解析」も必要なわけで、 それも楽しいポイントの一つです。なぜこういうデータ構造になっているのか? を想像し、それを見きることができるかどうかの勝負。

こういった点にたぶん「hack」の原点があるんだろうな、 と漠然と思うのでした。


「最強」(not 最高)のデスクトップ環境を目指して…

昨今の PC-UNIX を中心にしたデスクトップ環境の整備の努力、 その裏側というか、根底の部分、実際に物を作っている人たちの多くには、 これと同じような原動力が働いているんだろうな、と思います。

私の中にある客観的な目でみると、現状の UNIX + X はデスクトップに 向いているとはとても言えません。Windows のほうが明らかに優れています。 にもかかわらず、X で作る、これはやはりこだわりでしょう。 Enlightenment のように、実用性を超越したような(笑)部分などにも それを感じることができます。

でも、だからこそ、不完全な、趣味人のためのシステム、 という部分を無視するような形で持ち上げるようにとりあげられている昨今の 状況を見ていると、ちょっとイライラしてしまうのねー(苦笑)。 商売方面に持っていって一般化を図るのは結構なことなのですが、 それなら「使えない」部分を直してからにしろー、せめて直すための努力をしろー、 とか思ってしまうのでした。

うう、最後なんか愚痴になってしまったぞ。美しくない。

ま、世間がどうあれ、たぶん、UNIX や X を触ることにひそむハッカー精神は ずっと残っていくんだろうと思います。そのココロが私の中にずっと 根付いたままであらんことを。はっぴーはっきんぐ!。


次回の苺電波コラムは天野螢の予定です。


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