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- 苺電波コラム 第19回 -

お絵描きしましょ(超初級編)


多少ネタに詰まったので今回は自分の過去をふりかえりつつ、 ごく初歩からのお絵描き講座をやってみようと思います。 ただ、いかんせん私もたいした腕ではありませんので、実際どの程度役に立つのかは不明ですが。とりあえず、こんなんもあるんだという感じで気軽にお付き合いください。


▼0、まずはじめに

とりあえず今回は完全な初心者、つまり今まで一切漫画みたいな絵なんか描いたことないとか、 机の隅にドラえもんとかキン肉マンの落書き程度しかしたことないよという人が 「自分の絵」を見つけるための方法のひとつを紹介します。

ようは子供の落書きから、一歩進むための方法です。

ただ、先にひとつだけお断りしておきますが、このとおりにやったからといって 絶対絵が描けるようになるかといわれると保証はしかねます(苦笑。

▼1、模写しましょ

まあ、言われなくても自然と模写から入る人がほとんどだと思うのですが、一応ね。

イラストなり漫画なりを描きたいと思う動機はそれぞれだと思います。 ですが、やはりなにか好きな漫画やイラストに感銘をうけて、 それを真似たいという欲求から入る人というのは少なくないでしょう。 私もそうなんですけどね。

ということで第一歩は好きな絵を真似る。すなわち『模写』です。

絵が下手だという人はまず何か自分の好きな絵を模写することからはじめてください。 まあ、普通はなかなか似ません。特に最近は超絶的にうまい人が多数いらっしゃいますので多少敷居が高い気もします。 でも、ここでくじけたら終わりです。お手本をしっかり見て何度も何度も繰り返して模写してください。 トレッシングペーパーなどを使って上からなぞってみるのもいいでしょう。 とりあえず、自分である程度納得いく模写ができるようになるまで続けましょう。ただし、ある程度の妥協心を持ってくださいね。いきなりプロの漫画家さんと同じ絵が描けるようになるわけはありませんので。

模写を繰り返すことで何を覚えるのかというと、そのお手本の「線」と 「漫画的にデフォルメされた人体の基本イメージ」を覚えるのです。 頭で理解するのは当たり前ですが、頭だけでは駄目です。手にしっかり覚えさせてください。 自分は(漫画的な)絵が下手だといっている方の多くは結局のところ基本的な人間の形が頭に入ってないために適当な自分のイメージだけで適当に絵を描いてしまいます。 イメージの基礎があやふやですから描かれた絵も怪しいのは道理ですね。 そこで、頭の中の人体のイメージを明確にするためにお手本の模写を行います。 これが、いわゆる美術の人物画やらならば、人体のスケッチを多量に繰り返すことになるのですが、今回は漫画に限った話ですので、その人体スケッチのかわりに漫画の模写なのです。本当は現実の人体イメージから漫画的簡略化を行うのがスジなんですが、 これは結構大変ですのですでに適度にデフォルメされた漫画を利用するのがよいでしょう。

(余談:現実の人体スケッチは後々を考えるとやっておいたほうが楽。ただ、コラムの対象者にはまだまだ遥かに先の話)

▼2、コピーに陥らないために

ある程度の労力をかければ、お手本を見なくてもなんとなく見本に近い線が描けるようになってきます。 そうしたら、今度はいったんお手本を見るのを止めて記憶だけで描くようにしてください。 こうすることで、完全な模写だったものに自分なりの解釈や取捨選択が加わります。 私はこれを「消化」と言ってました。

これを怠るとどうなるかといいますと…模写だけで終わってしまいます。 ちょっと昔は同人誌で本物と見間違いそうな類似した絵を描かれる方もいらっしゃいましたが、 あれはあれですごいんですけどあまり感心しません。 コピーはあくまでもコピーです。がんばって「自分の絵」を見つけなくてはいけません。 そのための「消化」作業です。消化したものは栄養になり、肉や骨になるのです。

▼3、浮気して、ほんとの恋を見つけましょ(嘘

さて、いままで一人の漫画家さんの模写をやってきたのですが、ここで浮気してみましょう(^^ 多分、好きな漫画家さんの絵がたったひとつだけ、ほかのは認めないというひとは…あんまりいないでしょ? 好きな絵はたくさんあるはずです。 今度はまた別な人の絵を模写するんです。そしてまたしばらくしたら消化作業を行ってください。 これを繰り返していきます。

こうやって多数の模写を繰り返していけば、 この人の瞳の描き方は好きだけど、髪の毛はこっちの方がいいなとか そういうのが出てくると思います。 じゃ、嫌いなところを真似する必要なありません。全部好きな描き方で固めてしまいましょう。

なんだ、そんなことしたら変な絵になるに決まってるじゃないかとお思いの方、ちょっと待ってくださいね。 ここで「消化」作業が効果を発揮してくれます。覚えた線には一応すべて自分なりの解釈が行われているはずです。 すなわち、「自分なりの解釈」でその絵はまとめられているはずです。 また、ここまでの延々と続いた模写作業によって、ある程度自分の中にカンが養われてきているはずです。 これによって、無茶とも思える好きなとこ取りでも結構まとまるものなのですよ。 ほら、「自分の絵」が見えてきましたよ。

(余談:もちろんはじめからこの人の鼻の描き方が好きだから模写して覚えましたというのもかまいません)

▼4、自分の絵 見つかったかな?

さて、こうしてなんとなく自分の絵が見えてきたら後はもう描くべしです。 模写ではありません。自分で自分の頭の中の人体イメージに沿って描いてください。 え? まだまだ下手だって? そりゃそうです。今までの努力で出来た絵はあくまでも 「自分の絵」の基礎に過ぎません。ここからさらに発展させていかなくてはならないのです。 ただ、はじめと違うのは「自分の絵」という根っこが出来たことです。 しっかりした根があれば、後は枝を伸ばしていくだけです。 もちろん、養分としてこの段階以降もうまい人の絵を真似てみるのは有用なことです。 ただ今までのようにがむしゃらに模写しなくて…ねっ。

さて、今回はここまでです。自分の絵…見つかりました?


▼あとがき

さて、東雲的基礎からのお絵描き講座の第一回目、どうだったでしょうか? 観念論ばっかりになっちゃってちょっとつらいかもしれませんが、これでも出来るだけ具体的に書いたつもりなんですけどね。 結構さらっと書いてありますが、これに必要な努力は並大抵のものではありません。 自分には才能がないと思っている人でもこの方法ならかなり描けるようになると思います。 一応経験談なんだよ。え? おまえの経験じゃアレだ? いやー、それを言われると耳が痛いです。では私の次回をおたのしみにー。って次回どうするかねぇ?

BGV:「プラチナ」(カードキャプターさくら新オープニングテーマ)(笑

次回の苺電波コラムはごうの予定です。


Azumi Shinonome(azumi@denpa.org)