ということで私的お絵描き基礎講座のその2です。 前回のは自分の絵を見つけるための手法でしたが今回はちょっと趣向をかえてお送りします。 このコラムでいう絵と漫画は切り離せないものです。 ちうことで今回はこんな感じで概念論をお送りします。
題して『私の考える魅力的な漫画の絵とは?』です。
さて、みなさんが漫画の絵を見るとき、どんなところに注目されるでしょうか? と急に言われても返答に困る人の方が多いかと思います。 細かいところを言えばきりがないので今回は私の主観を書いてみます。
さて、まずは絵の種類です。 アニメから影響をうけた整理された線によって構築されたアニメ絵や、 従来の線がおおい劇画調のものやこれらの中間にあたるもの、 その他実にさまざまな絵による漫画が世の中にはあふれています。 その中で近年とくに高い評価を得る傾向があるものは非常に技巧的に優れたものがが多いです。 近年の漫画の絵の絵としての技術レベルの平均値はうなぎ登りといってもいいでしょう(語弊はあると思いますが)。
では、技巧的にすぐれていればそれが絵の魅力となるのでしょうか? これは否だと私は思います。 漫画の善し悪しと技術的な善し悪しとは基本的に関係ありません。 問題はその絵が、そのコマの中のすべてが息をしているかなのです。
技巧的に優れていても死んだような絵というものはあるものです。 漫画とは連続するコマの中の絵で語られる物語なわけですが、 ここでいう絵とは一枚の固定された絵ではありません。 連綿と続く物語の世界の中を一コマを切り取ったものなのです。 これがうまくこなせている漫画の絵は生きている絵です。 その世界でそのキャラクター達は息をして生活している。 そういうことを感じさせる絵こそが魅力的な絵だと思います。 これには技巧は特に影響を与えません。 生きているキャラクターとはそれ自身が魅力を発するものです。 これこそ、魅力であると思います。
もちろん、漫画というカテゴリーはさまざまな形を内包していますので 前衛的なものなど、ここに挙げた概念が通用しない作品も多々存在します。 ですから、このように乱暴にまとめてしまうことはかなり問題があったりするんですが 今回はまあ、こんな感じで(苦笑
人の好みは千差万別といいます。 世にあふれるあまたの作品の中から、世間での評価は度外視で 自分だけの一本を探し出すことができれば非常に幸せだと思います。 既存の概念にとらわれずさまざまな作品に触れてみましょう。 うん、自戒を込めつつ(苦笑 今回のコラムは終了させていただきます。
え、これのどこがお絵描きしましょだ? 責任者でてこーいですか? えーとですね、これは絵のなにが大切なのかという心構えみたいなものなんです。 ちょっといったい上手い絵というのはなんなのか 考えてみてもらいたいなとおもったわけでして(^^
次回の苺電波コラムは天野螢の予定です。