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- 苺電波コラム 第46回 -

「ゲームで見た夢(1) Winning Post」


■はじめに

前回のコラム時の直前に買ったゲームが、アボガドパワーズの「D+VINE[LUV](デヴァインラブ)」、で、今週買ったゲームが、TeaProject の「虹のありか」。それ以外にも、今年に入ってからは、Leafの「猪名川で行こう!」、PurePlatinumの「D〜色の向こう側〜」、ペンギンワークスの「猟奇の檻3」と、ここ数年で珍しく、いわゆる18禁ゲーをたくさん買っている。一方、コンシューマの方はというと、まだ未開封なカプコンの「バイオハザード:コードベロニカ」、おなじくカプコンの「ガンバード2」しか買ってない。アーケードの方も今一つ不発で、最近特にはまっているゲームはない。今の私の中のゲーム勢力図はこのようになっている。
このような勢力図になっているのには理由がある。コンシューマが減っているのは、最近まとまってゲームをする時間が取れず、プレイ時間の長いゲームをするには少々厳しいというのが一番大きいだろう。これは去年のゲームの未クリア率を考えれば明白である。昔であれば、少々つまらなくてもせっかく買ったんだし、という具合に無理してクリアする傾向が高かったのだが、今ではつまらないものをして時間を潰すぐらいなら、やらない方がマシ、と思うようになっている。社会人である以上、これは仕方の無いことかもしれない。
短時間で楽しいものというならば、アーケードの割合がもう少し高くなっても良いものだが、今年になって勤務地が変更になって帰り道にゲーセンがなくなってしまった為、あまり行く機会がなくなってしまった。。アーケードに関しては、おもしろい、つまらない、というものよりも、地理的条件が大きく左右する。これは、過去(大学時代にあまりゲーセンに行かなくなった)を見ても明らかだ。
というわけで、最近はパソコンで遊ぶことが多くなった(パソコンの台数が増えたことも、遊ぶ機会が増えた理由ではなかろうか)わけである。

■歴史に刻まれる名前

はじめに、とは全然関係ないが、少し前からちまちまと去年に買った光栄の「WinningPost4」をプレイしている。一日に数ヶ月進めて、ようやく10年目になろうかというあたり。繁殖牝馬は増えたが、種牡馬はというと、ようやく1頭、というくらいである。初代 WinningPost が初期所L馬でいきなり GI が勝てたようなゲームバランスから考えると、難しくなっている。5年目ぐらいから、所持金がほとんど変動していない。まあ、減ってないだけマシなのであるが。
競馬シミュレーション、と言って一番最初に思い浮かぶのが「ダービースタリオン(通称ダビスタ)」である人が一番多いのではないかと思う(何も思い浮かばないという人が一番多いかもしれないが)のだが、ダビスタは「競走馬育成」シミュレーションで、WinningPost は「馬主」Vミュレーションであり、毛色が違う。他にも「騎手」シミュレーションというのもあり、こちらはアーケードゲームでも存在している。
探せば他にもあるかもしれないが、馬主シミュレーションは WinningPost しか私は知らない。WinningPost がどんなのかというと、簡単に言えば、馬主になって馬を買ってきて/生産して走らせるゲームである。調教は調教師が勝手にするし、レースは勝手にジョッキーが走らせる。馬獅ェ口出しできる事はきわめて少ない。名馬を作り上げるには、実績も必要だが、大部分は運である。でも私はこのゲームが好きである。その最大の理由は、新たな競馬の歴史が作られるところである。
例えば、ダビスタでは、何年ゲームしようとも、自分の生産馬以外の馬はいつも同じである。これは「育成」することがメインであり、他馬が何であろうとも関係ないからであろう。むしろ、以前に生産した馬では勝てなった馬に、別の生産馬で勝つことによって、強い馬を作り上げたという達成感が得られるという利点がある。しかし、WinningPost では、ライバル馬も同じく年を取っていく。自分の生産した馬の父親は、かつて自分が生産した馬を負かせた馬かもしれない。その逆ももちろんある。
いや、実際に WinningPost に私がはまったきっかけは、その逆のおかげだった。他の馬主が生産した牝馬三冠馬の母の父が、自分の所有馬だったのである。自分の生産馬でも所有馬でもなかったけど、これはとても嬉しかった。自分が歴史を作っていくのではなく、作られていく歴史の中に自分の関わりのある何かを発見する。こういう楽しみ方ができるゲームはそうそうない。
このゲームにおける私の夢は、三冠馬を作ることでも、凱旋門賞を勝つ事ではない。自分の血統を作り上げることである。

■という感じで

今巡から、私のコラムは自分の好きなゲーム1本に絞ってそれについて書くようにしようと思う。そして、このコラムに書きたくなるようなゲームがたくさん出ることを祈ろう。


次回の苺電波コラムは東雲あずみです。


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