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- 苺電波コラム 第62回 -

お絵描きしましょ Vol.5(CG編)


私的お絵描き基礎講座のその5、今回はCG入門編その1としてCGというかいわゆるパソコンによるイラスト製作について基礎からのお話です。

今回のコラムを始めるにあたって先に苦言を呈しておきますが、 パソコンは魔法の箱ではありません。 あくまでも便利な道具の一つです。 その存在はそこらの筆と同じものです。 ですのでパソコンを使えば誰でも良いイラストが描ける などの妙な先入観は捨てましょう。 これはどんな道具にも言えることですけどね。


■導入

パソコンを使ってカラーイラストを作成する。 最近は非常に流行っており、 漫画家さんなどでも導入している方が増えていますので、 実際の作品を目にすることも多いと思います。 書店などでも「CGイラスト作成入門」などのムックが多数発売されているようです。

パソコンでとひとまとめに言っていますが、 ハードもソフトも環境は人それぞれで、製作方法も同様です。 ですので基本的に私のやり方をイラスト製作手順にそって説明していきます。 ちなみにソフトウェアはPhotoShop5.02、スキャナはEPSON GT-5000P、タブレットはWACOM intuos(A4)を利用しています。

1、原画作成

着色前の原画を作成する方法ですが、大まかに次の二通りが考えられます。 まず、通常通り紙に原画を書き、これをスキャナ等でPCに取りこむ。 これが一番一般的でしょうか。 二通り目はPC上で直接原画を描くパターン。 これにはある程度の技量が必要ですね。描画につかうデヴァイスによっても難易度が変化するでしょう。もっとも技術的に簡単なのはタブレットを使う方法でしょうね。 マウスなどを使って描く方もいらっしゃいますが、なかなか難しいところでしょう。 私は基本的にスキャナを使って原画取り込みをする方法を使っています。 スキャナの設定はグレースケール300dpiくらいで取り込みます。

2、下処理

スキャナで取りこんだ原画はグレースケールなのでこれをPhotoShop上で レベル補正後、二値化します。 二値というのは完全な白黒2色ということです。 続いてチャンネルから黒を選択肢として選択し、選択範囲の反転>新規レイヤー>塗りつぶし黒で、原画を透明なレイヤーに写し取ります。この処理をすることであとで着色する際に選択範囲を作り易くなります。

次に選択ツールを使って同じ色の場所を選択し、選択府範囲を別ファイルに保存していきます。

3、着色

原画のファイルのモードをグレーモードからRGBモードにしてから保存しておいた選択範囲を読みこんで新規作成した別レイヤーに対して下地になる色を適当に流し込んでいきます。この際下地の色はすべて同じ透明レイヤーに流し込みます。必要な場合は保存しておいた選択範囲を読みこめば良いので、色ごとにレイヤを代える必要はありません。 レイヤの枚数が増えるとそれだけ必要なメモリが増えるので、これはちょっとした知恵ですね。

続いて実際に着色していきます。私の場合はタブレットを使って、エアブラシツール などでガシガシと塗っていきます。最終的に全てを塗り終わったら、全体のバランスを見て色調整や位置調整を行って完成させます。


次回の苺電波コラムは baru です。


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