今月の頭にガンパレードマーチというゲームを買った。PSのゲームでジャンルはシミュレーション。「面白い」と「熊本」いう情報以外ほとんど何も知らないまま買ってしまったのだが、買って損はしなかった。とりあえず 1st (正確にはやり直しているので1.5か)の結果はA。後で情報を探してみるとSクリアできる条件はほぼ満たしていることを知ってただいま部分やりなおし中である。しかし情報を探しているといろんな設定がポコポコでてきて楽しい。Sクリアor他キャラでクリアするとその辺の設定(の一部)を覗き見ることができるのかと思うと、なんだかわくわくしてくる。
それともう一つ大きな誤算。キャラクターが個性的で面白いのである。現在の所目下森精華と毎週日曜日にデートしてラブラブ(死語?)である。苺電波部の某氏は某キャラにやきもちを焼かれて刺されて御満悦らしい(誤認)。女性キャラでスタートした場合、その辺のモチベーションが下がるであろうというのが難点であるが。
シミュレーションであるがゆえ、クリアに時間がかかる。しかもくり返しプレイをすることが前提になっている。某イベント前で忙しい人間には絶対にお勧めしてはいけないゲームではあるが、それ以外の人間にはお勧めしたいゲームである。でも、森ちゃんはあげません。
しかし、今年下半期は当たりのゲームが多かった気がする。まあ、今年の総決算は、今年中にもう一度コラムが回ってくるであろうから、その時に書くことにしよう。
以前にコラムネタにしたウィニングポストなどの育成シミュレーションはときどきやっているのだが、戦術/戦略系のシミュレーションとはとんとご無沙汰であった(このコラムの話を書きはじめた時は「ある」だったのだが、ガンパレードマーチを買ってしまったので過去形になってしまった)。やらなくなった理由として「こちらが優勢になるとそれ以降は単純作業になる」「時間を食う」というのがあるのだが、最近のゲームを見ていると、特に後者は改善されるどころか増長しているような気がする。もっとも、「時間を食う」というのは見方を変えれば「長く遊べる」とも言えるので悪いことではないのかもしれない。まあ、「長く遊べる」ゲームというのは「繰り返し何度も楽しめる」ゲームであるのが正しいと思ってはいるが。
かつては、遊べる時間を大量に持っていた頃は、そういったシミュレーションゲームで遊んでいた。三国志も信長の野望もやってたし、大戦略はやってなかったが、マスターオブモンスターズとかもやっていた。シャイニングフォースもやっていた(まあ、最後のはRPGな要素がかなり大きかったのでちょっと毛色が違うかもしれない)。しかし、この辺のゲームは最初は楽しんでやっていたが、だんだんと苦痛に感じてくる面が大きくなってきていた。そしてクリアしてしまうとあとはデータを書き換えて遊ぶぐらいしかしていなかったと思う。しかし、これらの中でも、「斬」と「ランペルール」だけは、不定期に、何回もプレイしていたように思う。
今回のネタは後者の方、「ランペルール」なのであるが、「斬」に付いて少し。
確か T&Eソフトが出した戦国時代を舞台にしたゲームで、かなり「バランスの悪い」。X68000版の話であるが、部下がいる状態で離反しても部下は以前の藩主のままというバグもあった。自分が操っている武将が合戦に参加すると士気は下がるわ武将は死ぬわ、良い事が全くない。全武将が前線に向かう上、隣接していない城でも落せる為、大国でも内部から食い荒らして滅ぼすことができた。しかし、こんなバランスでも楽しめたのは「ゲームの進行が速かった」からだと思う。総ゲーム時間は短くはないのだが、勢力の移り変わりが激しいので退屈ではない。運の要素が結構あるので、思いもよらない勢力が拡大する時もある。どっちかといえば、やって楽しいよりも見て楽しいゲームだったのかもしれない。自分の選らんだ武将の目を通して見る戦国時代。いや、そんな大層なもんではないか。
で、話は「ランペルール」に戻る。
こっちは光栄が出したゲームで、これもかなり「バランスが悪い」。しかも「難しい」。ナポレオンが主人公で、ヨーロッパ制覇するのが目的である。普通であれば、既にある程度大国であるフランスがヨーロッパ制覇をすることは難しくないだろう。しかし、このゲームはちょっと違う。ほとんど、フランスvsその他、なのである。せいぜい、ロシアがフィンランドやオスマントルコに攻め込むぐらいしか発生しない。オーストリアを滅ぼせばその向こうにドイツが、ドイツを滅ぼせばその向こうにロシアが、とんでもない軍勢を率いて待ち構えているのである。更に、ロシア/スペインに攻め込めば、コサック兵/ゲリラが大暴れ、というおまけもついている。ナポレオンが死ねばゲームオーバーなので年齢による制限も付いている。イギリスが勝手に食糧不足で自滅してくれるのはご愛敬か。じっくりと戦力増強して立ち向かうにはあまりにも時間が無い。まさに「迅速」にゲームを進めていかないと、膠着状態のまま終わってしまうのである。こうやって書くとよくもまあクリアできたものだな、と思う。実際、1度しかクリアできずに、他はロシアと面したあたりで挫折してしまっている。
とまあ、いろいろと書いてはいるが、このバランスの悪さが「絶妙」な風味を醸し出している。理不尽な難しさが「もしかしたらなんとか解決する方法があるのではないか?」と思わせる。最強の部隊(5段階しか能力値はないけれど)を構成して突撃させたり、焦土作戦を実行したり、数少ない作戦ではあったがいろいろやってみた。まるで堤防ぎりぎりのラインを進んでいるんでいつまでも気が抜けない。万人が私と同じ意見を持つとは思っていないが、この辺が各人が持っている「ツボ」なのであろう。情報の交換ができなかった昔だったからこそ楽しめたのではないか、とも思う。
残念ながら「ランペルール」はPSからは出ていない。SFCからは出ているかもしれないが、ちょっと調べることができなかった。X68000 が手元に無い(ゲーム自体も破棄した)今、このゲームをプレイする環境は今手元には無い。やれないと思うと無性にやりたくなるもので、しかし例え今プレイできたとしても、通常にプレイしててクリアできる自信は全く無い。
思い出が美化されていないとは言わないが、思い出に残るゲームの一つである。昨今のゲームの中には似たような興奮を覚えるゲームもあるだろう。多すぎるゲームの海から、限られた時間と資金で、自分に合うモノを探すのは難しいものだ、とつくづく思う。
次回の苺電波コラムは東雲あずみです。