21世紀になりました. とはいっても,急にエロゲーのナニが変わるわけは無く, 21 世紀になることよりも Windows95 の登場や To Heart の大ブレイクの方がよっぽど節目だったように思えます. しかし,コラムのネタとしては世紀の変わり目はそれなりに便利です. そういうわけで今回のコラムでは 20 世紀のエロゲーを私なりに回顧してみようと思います.
もっとも私は 20 世紀のエロゲーを網羅してるわけではありません. そんな私がまっとうな回顧をしてもボロが出るだけです. ですから,ここはまっとうじゃないヘンな回顧をしてみたいと思います. 私の見聞きした範囲での回顧になるので, どうしてもここ 3 年ぐらいに偏るとは思いますがその辺は御容赦ください. 「あぁ,そんなんあった」と思い出してもらえれば幸いです.
一番強烈だったのは Shes'n ですねぇ. 当時は私は絵のことは全然わからなくって, デッサンの狂いとか言われてもピンと来なかったのですが, このゲームに関しては見た瞬間に「何か体がおかしい」とわかりましたもんね(^^;;
あとは ONE の七瀬登場のシーンとか, やたらと胴が長かった Promise (ちぇりーそふと)とか色々ありましたな. もっとも,売れたからここで話題になってるわけで, デッサンが狂っている絵が混っていても売れるゲームや評価の高いゲームは作れる, ということでもあります.
でも狂ってない方が余計なことを気にせず安心してプレイできるのは事実(笑
これって物理的に可能なの?,という髪型はギャルゲーじゃ珍しく無いんですけどね. でも,やっぱりつかさちゃん(Pia☆2)の髪型はわけわかりません.
缶ビール持って立ってる葵さん(Pia☆2)とか, いつもポーズをきめてしまうつかさちゃん(Pia☆2)とか, びしっと指差す大志(こみパ)とか, 何かぐるぐる回ってる瑞希(こみパ)とか…, って描いてるの全部同じ人達じゃないか(^^;;;;
でも,一番ヘンだったのは名雪の「くー」かもしれない…
陰鬱になる曲のあるゲームはたくさんありますけど, 全部が全部陰鬱になりそうなのと言えば好き好き大好き (13cm). プレイ中はずっと同じような調子のじめっとしたギターが続くので, どこまでも陰鬱になれます(オィ
もっとも,これは特殊な制作事情が産み出した希有な例でしょう.
とりあえず九品仏大志(笑 ワケわかるんだけどワケわかりたくないしワケわかんないヤツ. 彼の場合はこみパの世界を成立させるためにヘンな役回りを全部押しつけられてるという気もするけど.
ゲームの進行上ヘンな役回りを押しつけられがち, という点ではラブエスの脇谷もそういう部分がありますね.
すなわち脇ゲー(謎
やはりラブエスカレーターと Phantom of Inferno の 2 つでしょうか. 脇役の立っているシナリオにはずれは少ないといいますがその通りだと思います. もっとも,脇役をちゃんと動かすには大量の人物設定やゲーム世界設定をしなければいけないわけで, それができるぐらいならばシナリオもまともになるという気はしますが.
Silver Moon (RAN-software) だよな,やっぱり. 何というか,「ニセ黄門」という言い方が一番ぴったしかも(笑 しかもシナリオが全ヒロイン同じパターンなので, 2 人目,3 人目とやるうちに飽きてくるという….
Reborn's Day (Pin Pai) のアレ(笑 短さ,インパクト,萌えのどれを取ってもあれ以上に 「世界で一番短かい True End」の称号が相応しいゲームはまだ出会ってません.
はさみ,って書けば十分だな. 悲しいとか痛いを通り越して涙さえ出てこなかったぐらい衝撃でした. はさみ以外もこのゲームはセンスの良い Bad End が色々印象に残ってますね.
好き好き大好き…,はある意味全部 Bad End な気もするが(^^;;; 排水口とか転落とか好きですね〜.
Bad End で印象に残るやつとなると, どうしても人死に絡みが多くなるのだけど, 夏祭の Bad End は人死にとは別の意味でイヤな(誉め) Bad End だったと思ってます. 資格が無いとか同棲とか,その辺.
あ,でも,人死にの無い衝撃の Bad End と言えば, 今でもスカエンディングの代名詞になってるアレが….
というわけで,ひねくれた視点から 20 世紀のエロゲーを回顧してみました. でも,私ってエロゲーの創世記を知らない人なので, 知っているヘンなゲームってのはどうしても To Heart 大ブレイク後の一時期に偏ってしまいますね. でも,あの時期は良い意味でヘンなゲームが色々あって面白かった気がします. その後何となく属性の細分化と萌え至上っぽくなって少しつまらなく感じてた時期もあったのですが, 最近になって少し風向きが変わってきた気がします. 21 世紀最初である今年が後から見て何かしらの節目になってると良いのですけど….
とにもかくにも,21 世紀も面白いゲームやヘンなゲームがたくさんできますように☆
次回の苺電波コラムは東雲あずみです。