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- 苺電波コラム 第91回 -

「ゲームで見た夢(10) 〜 悪魔城ドラキュラ 〜」


■はじめに

ここ最近携帯ゲームを買うようになった。と言ってもワンダースワンカラーとゲームボーイアドバンスだけだが。かつては(今でもそうなのだが)移動中は大概本を読んでいて、携帯ゲームを持つという発想がなかった。大学受験の頃に友達からゲームボーイと聖剣伝説とメトロイドを借りてやったぐらいで、基本的にじっくり落ちつけてゲームをするタイプだったので今まで縁がなくて当然という感じだったのだ。
それが何故買うようになったのかというと、まあ良くある話だと思うが、コレクトアイテムとして、である。ワンダースワンはファイナルファンタジー(というか昔のスクエアのゲーム)のためであるし、ゲームボーイは(まだ買ってないが)ゼルダとドラキュラのためである。前者は完全にリメイクであるのに対し、後者は新作であるという違いはあるが、根底にある動機はほぼ同じである。しかし携帯ゲームであるのにほとんど自分の部屋でしか遊ばないというのはなんか悲しいものがある。

■ベルモンドとドラキュラ

今までのコラムのドルアーガの塔や Wizardry と違って、悪魔城ドラキュラは最初からゲームで遊び、そのシステムに惚れた作品である。残念ながら私はディスクシステムは持っていなかったので友達の家で遊ばせてもらったクチで、初めてドラキュラを買ったのは、X68k 版ドラキュラだった。そのドラキュラにしても結局自力ではクリアできず、初めて最後までプレイしたドラキュラは MD 版ドラキュラ(バンパイアハンター)だった。その後、SFC 版、FC 版(悪魔城伝説)と中古で集め、遊んでいた。悪魔城ドラキュラはいろんな作品が出ているが、まったくプレイした事ないのは GB 版と N64 版だけだと思う。アーケード版は数回遊んだ事あるが、その程度でほとんどやった事ないに等しい。
悪魔城ドラキュラの魅力とはなんだろうか? 私はあのシンプルな操作性だと思っている。ほんの少し身体能力が高いだけの主人公。自分の身長の何倍もジャンプしたり壁をよじ登ったりしない主人公。なんともかっこいいではないか。最初のシモン・ベルモンドはただ横に鞭を打つことができなかったが、少しずついろんな方向に鞭を打てるようになった。X68k 版の斜め下鞭の美しさ。普通に攻撃すれば良いもののわざと下鞭で倒してみたりもした。こういう思わずこだわってみたくなる部分がドラキュラの本質ではないかと思っている。
なので、実は GBA 版ドラキュラはちょっと違うと思っている。同じようなドラキュラに PS 版悪魔城ドラキュラXがあるが、こちらは主人公がアルカードだったので、正直なんでもありだと思っていた。しかし GBA 版はベルモンドではないとはいえ、人間である。それが二段ジャンプしたり空を飛んだりするのはかなり何か違う気がする。次のドラキュラは純粋なアクションである事を祈りたい。昨年の zdnet のニュースに PS で X68k 版のドラキュラが出るかもしれないという記事が載っていた。もしそれが本当ならば、今度こそ自力で、女神像から鼻血を出させてみたい。


次回の苺電波コラムは東雲あずみです。


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