名雪の鼻先にコショウを振りかける。
「食べるんですか?」
「食べてもいいんですか?」
オレは秋子さんにあわせて軽く切り返した。
こんな冗談が言える水瀬家の食卓に居心地の良さを感じる。
「それでは、今晩はお赤飯を炊かないと」
「……」
予想外の返答にオレは唖然としてしまう。
「…い、いいんですか?」
「了承」
なんとか捻り出した問いに1秒で答えが返ってきた。
「家族は多いほうが賑やかですから」
それはまずいって秋子さん (汗
「…わたしもたべる〜」
ぽかっ
「お前は寝てろっ!」
やり場を失っていた突っ込みを名雪に向け、オレはホッとした。
おわり