水瀬家の食卓 Part1

名雪の鼻先にコショウを振りかける。

「食べるんですか?」

「食べてもいいんですか?」

オレは秋子さんにあわせて軽く切り返した。

こんな冗談が言える水瀬家の食卓に居心地の良さを感じる。

「それでは、今晩はお赤飯を炊かないと」

「……」

予想外の返答にオレは唖然としてしまう。

「…い、いいんですか?」

「了承」

なんとか捻り出した問いに1秒で答えが返ってきた。

「家族は多いほうが賑やかですから」

それはまずいって秋子さん (汗

「…わたしもたべる〜」

ぽかっ

「お前は寝てろっ!」

やり場を失っていた突っ込みを名雪に向け、オレはホッとした。

おわり